amiライブでは、毎回、日本最大級のスタートアップデータベースentrepedia(アントレペディア)のデータを利用し、定量的なデータから見えてくるスタートアップの事実を「STARTUP CHART(スタートアップ チャート)として、解説と共にお届けします。

今回はスタートアップの新規上場数について解説します。

スタートアップは一般的にExit(出資者が利益を得ること)を目指しますが、Exitは大きく分けて上場(IPO)とM&A(買収)の2種類あります。

2018年は46社が上場しました。

直近10年間の数値を見ると、2015年を一旦の頂点として推移し、そこからは概ね横並びで推移している状態です。

ここで2018年の上場各社に目を向けると、メルカリが初値時価総額で突出していることが わかります。

大規模なスタートアップの案件だったため、メルカリの上場ニュースはスタートアップに関心がある層以外にも広く知れ渡るものとなりました。

それ以降、スタートアップに対する注目度が高まり、メディアもスタートアップを担当する記者が増えた印象があります。

2019年も引き続き、名刺アプリのSansanがユニコーン(評価額1,000億円以上の企業)として上場し、他には中古住宅流通プラットフォーム「cowcamo(カウカモ)」などを運営するツクルバが上場するなどニュースが見られます。

しかし、華々しいニュースの一方で、2018年にIPOしたMTGから「当連結子会社における不適切な会計処理の疑義の判明に関するお知らせ」が5月に公表されています。

それも要因の1つなのでしょうか、日本証券取引所が、証券会社などに対して株式公開審査厳しくするよう要請したとのニュースもでています。

日本経済新聞(2019/7/28付)「株式公開審査厳しく 証券会社などに要請」

会計関連で疑義が生じると、監査法人サイドが引き受けたがらなくなる側面があるのではないでしょうか。

現在、スタートアップ全体での資金調達は増加傾向です。しかし、大きく育つスタートアップが増えているものの、日本はM&Aによる大型Exitの事例が少なく、IPO対M&Aが4:6という構造に変化は起きていません(米国はIPO対M&Aが1:9程度)。

その中で、上場に対するハードルが上がるとなると、短期間での爆発的な成長だけでなく、「監査を受けられる」しっかりとした体制の構築がより求められ、スタートアップの今後のExitにも影響がでる話だと思います。

M&A Exitは金額が判明しているものだけに限りますが、だいたい5億円前後(entrepedia調べ)と小型でアーリー期になされています。

大型のものとしては、2017年にKDDIがソラコムを推定200億円で買収した案件が事例としてはあげられます。

Exitの変容もスタートアップでの課題の1つとして注目されるポイントでしょう。

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